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米国のバイオ・製薬企業が2007年に投資した研究開発費用は、過去最高の588億ドル(約5兆8800億円)に上ることが、米国研究製薬工業協会(PhRMA)とバリル・アンド・カンパニー社の共同調査で明らかになった。
調査結果は、新薬上市をめぐる環境が厳しさを増す中、米国の製薬企業が巨額の研究開発投資を継続的に進めている実態を反映したもの。実際、PhRMA会員企業による07年の研究開発投資額は、推計445億ドル(4兆4500億円)と、06年の434億ドル(4兆3400億円)を上回った。
また、バリル・アンド・カンパニー社の分析結果によると、PhRMA会員以外の製薬企業でも、07年の研究開発投資額は143億ドル(1兆4300億円)と、06年の127億ドル(1兆2700億円)を上回っている。
今回の調査結果から、07年は厳しい経済環境に加えて、薬剤費の伸びが引き続き激減したにも関わらず、米国の製薬企業による研究開発投資額は、増加を示していることが明らかになった。また、研究開発投資額の伸び率は、最近数年間に比べて鈍化したものの、売上高に占める研究開発費の割合は、依然として高い水準にあることが分かった。米国の製薬企業は、過去7年間にわたって売上高の約18%を研究開発費に投入している計算だ。
さらに、臨床試験段階の新薬候補化合物数も増加を続けており、5年前の約2000種類に対し、現在米国では約2700種類の新薬が開発パイプライン上にあるという。臨床開発費用の高騰に歯止めがかからないとされる中、新薬候補数の増加も研究開発投資額に大きな影響を与えているものと見られる。
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