大塚製薬はこのほど、体のしくみや健康について漫画で分かりやすく説明した「OTSUKA・続まんがヘルシー文庫」の第1巻「食べて、遊んで、ねる子は育つの巻」を発刊した。全国約2万3000の公立・私立小学校、海外日本人学校などに寄贈する。また、より多くの人にも見てもらうため、一部をウェブサイト(http://www.otsuka.co.jp/company/environment/comiclibrary/)で1日から公開した。作品は今後、段階的に増やしていく予定。
最近は、子どもの間にも生活習慣病の予備軍が増えているといわれる。そこで第1巻では、健康の基本となる「食」「運動」「睡眠」をテーマとして、▽栄養バランスのとれた食事をきちんと摂る▽体を動かして遊び、運動する▽しっかり睡眠時間をとる――ことの大切さを理解してもらうことを狙いとした。
構成は、健康分野の専門家である樋口満(早稲田大学スポーツ科学学術院教授)、板倉弘重(国立健康・栄養研究所名誉所員)、武藤芳照(東京大学大学院教授)、衞藤隆(東京大学大学院教授)、坂本元子(和洋女子大学副学長)の5氏が担当。幸月さちこ、二階堂正宏、秋竜山、所ゆきよし、間部正志、赤塚不二夫、あべさより、柚月ナナ、ちばてつや、鈴木太郎、百田まどか、やなせたかしという当代一流の漫画家12人が1項ずつ執筆、作画した。
各漫画の末尾には、内容のまとめとして「すごろく」「なぞなぞ」などのページを設け、楽しみながら理解を深めてもらえるよう工夫している。また、友だちとコミュニケーションをとりながら読んでほしいとの願いを込め、1巻を[1]体はどうして大きくなるの[2]きちんと食べて元気ハツラツ[3]体動かせ、いっぱい遊べ[4]ぐっすりスヤスヤ元気にオハヨー[5]朝ごはんで脳のスイッチ、オン!――の5分冊にした。
大塚製薬は、1989年から子どもたちの健康を願い、体のしくみや健康について楽しみながら関心と理解を深めてもらう目的で、「OTSUKA漫画ヘルシー文庫」全12巻を毎年1巻ずつ刊行し、全国の小学校に寄贈してきた。学校では保健室や図書館、教室に置かれ、子どもたちだけでなく、先生も広く活用しているという。
01年には新たなステップとして、中学生を対象にした「OTSUKA・新漫画ヘルシー文庫」を発刊、昨年まで6巻を刊行し、全国約1万1000の中学校などに寄贈してきた。
両シリーズとも、子どもたちが自由に閲覧するほか、授業の教材としても活用され、子どもたちや先生から「分かりやすい」「面白い」「楽しい」「健康に関心が高まる」などの高い評価を得ている。