スイスのロシュは、癌患者データ解析に特化したソフトウェア大手の米フラットアイアン・ヘルスを19億ドル(約2000億円)で買収すると発表した。6月までに手続きを終える予定。ロシュは個々の癌患者の遺伝子の違いに基づき、最適な治療薬を提供する個別医療を推進しているが、癌専門病院や研究機関とのネットワークを持ち、癌患者データの収集から解析までのプラットフォームを有するフラットアイアンを獲得することで、革新的な治療薬開発を目指す。製薬他社が巨費を投じて有望な開発パイプラインを持つ同業を買収する中、ロシュが選んだのは癌患者データ解析のソフトウェア企業を手中にするという道だ。
ロシュは、癌を重点領域に医薬品開発を進めている。癌に関連した特定の遺伝子が発現した患者集団を対象にした医薬品開発により、高い奏効率を目指している。
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