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インドの製薬企業「オーキッドケミカルズ&ファーマシューティカルズ」は、日本法人「オーキッドファーマジャパン」を設立した。10日に都内で会見したオーキッド社のC・B・ラオ専務取締役は、「グローバルな事業展開の強みを生かして、日本で5010品目の製品を上市し、約5年後には100億円以上の売上高を目指したい」と意気込みを語った。オーキッドジャパンの岩田邦彦社長は、「短期的にはジェネリック(GE)医薬品の販売に力を入れていきたい」との方針を明らかにし、GE薬市場へ本格参入する考えを示した。
オーキッドは、抗生物質のGE薬販売を中心に、創薬から受託製造、販売までの一貫した事業を展開。インド国内の最新施設で研究開発、原薬、製剤製造まで対応し、世界規模の戦略的アライアンスで、グローバルビジネスを積極的に推進してきた。
特に抗生物質のGE薬は、米国で圧倒的なシェアを誇る。一方で、生活習慣病領域等の幅広い製品群もカバーしている。同社は1992年の設立以来、連続して二桁の急成長を遂げ、昨年度の売上高は3億ドル(約300億円)を超える見込みだ。
今回の日本法人設立は、GE薬市場とアウトソーシングの拡大を見越し、オーキッド社の強みを生かせると判断し、本格進出を目指したものだ。ラオ氏は、「日本のGE薬市場の環境変化を捉え、5年程度で100億円以上の売上高を達成したい」と強調。来年以降、5010品目の製品を上市していく考えを表明した。
日本法人のオーキッドジャパンは、当面、GE薬の販売に注力していく方針であり、長期的には新薬も導入する構え。岩田社長は「米国を中心としてグローバルに事業展開している強みを、日本でも生かしたい」とし、「不安視されているGE薬の品質管理をきちんと行い、新しいマーケティング活動を提供するなど、日本に根ざした事業を展開していく」と抱負を語った。
さらに今後の展望について、「約5年後にはGE薬だけでも、売上高100億円は達成できる」と強気の姿勢を示した。
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