田辺三菱製薬は、MR活動の成果を最大化させるデジタルマーケティングプロジェクト「ZEUS」を推進し、個々のMRの能力に依存していた営業プロセスを見直すことで、環境変化への対応を図る。医師の嗜好やニーズ、担当エリアの市場動向などの営業データベースを構築し、タブレットPCなどのITツールを駆使しながら、「市場把握力」「戦略立案力」「情報提案力」といったスキルを持つMRに育てる。中長期的には、営業部門とマーケティング部門が一体となり、MR活動の生産性をエリアマーケティングに統合していく。4月19日に都内で開催された「ヘルスケアIT2018」で、田辺三菱製薬営業本部マーケティング部デジタルマーケティンググループのグループマネージャーの齊藤浩史氏が明らかにしたもの。
高齢化社会を迎え、製薬企業の営業活動にも見直しが迫られている。MRに必要なのは、「市場把握力」「戦略立案力」「情報提案力」の三つ。人工知能やビッグデータを活用し、新たな製品やサービスに有効活用するSociety 5.0の時代が到来しているが、齊藤氏は「MRは営業車に乗って、パソコンも持っているが、医師への情報提供ではせいぜいSociety 2.0止まりだった」と述べ、医師の処方ニーズにかかわらず、一方的な情報提供を行っていたとの見方を示す。
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