適応症にこだわらず創薬
アステラス製薬は、2018~20年度の中期経営計画を発表し、主力品の特許切れに直面する19年度を業績の底に、20年度に17年度水準の売上高1兆3000億円程度に回復させ、コア営業利益率20%以上とする目標を掲げた。今後10年以内には、グローバルで販売する抗癌剤「イクスタンジ」や、後期段階にある開発品も含めた新薬5製品群の合計で、売上高1兆円規模を目指す。さらに探索研究では、泌尿器や免疫など重点疾患領域に絞ったビジネスモデル「グローバル・カテゴリー・リーダー」(GCL)から決別し、適応症にこだわらずに新規化合物を創出する戦略に転換する。安川健司社長CEOは、22日に都内で開催した経営説明会で、「研究を始めるときに、まず出口である適応症を考えるのではなく、物事を多面的に見て決めるというコンセプト」と述べ、創薬の標的因子から最適なモダリティや技術を検討し、研究開発の実効性を判断していく方針を示した。
アステラスの17年度売上高は、前期比0.9%減の1兆3003億円で、18年度も減収を見込む。過活動膀胱治療剤「ベシケア」などの特許切れにより、19年度を業績の底として、20年度には17年度と同水準まで回復させたい考えだ。
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