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大阪万博誘致、医療関係者挙げて協力を

2018年6月22日 (金)

 政府は13日にパリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会で、2025年万博の大阪誘致のためのプレゼンテーションを実施した。25年万博には、日本のほかにロシア、アゼルバイジャンの合計3カ国が立候補しており、11月の総会でBIEに加盟する170カ国の投票によって開催地を決定する。

 開催国決定前の最後のプレゼンテーションでは、安倍晋三首相のビデオメッセージ、世耕弘成経済産業大臣やノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥教授のスピーチを通じて、日本開催の支持が呼びかけられた。

 なぜ、大阪・関西での万博開催なのか。20年開催の東京オリンピック・パラリンピックを以降も日本経済を成長させていくには、国際的ビッグイベントの開催が不可欠となる。その一方で、大阪・関西には、医薬品や医療機器をはじめとするライフサイエンス分野の企業や研究拠点や、中小企業の優れたものづくり技術が集積する。加えて、食・スポーツ・医療など健康に密接に関係する産業分野が充実しており、ウエルネス、ライフサイエンスのポテンシャルエネルギーは相当高い。

 したがって、大阪・関西の地での万博開催により、超高齢化社会の大きな課題である「人生最後まで豊かに自立し、生活できる健康長寿社会の実現」を目指し、日本の成長にもつなげる狙いがある。

 大阪万博のメインテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、サブテーマに「多様で心身ともに健康な生き方、持続可能な社会・経済システム」を掲げている。これらのテーマからも、従来の国威発揚型ではなく、「超高齢化社会への移行」という世界の課題を解決する技術を示す理念提唱型・参加型スタイルの万博であるのは想像に難くない。

 日本の医療は、疾患に焦点が置かれてきたが、これからは予防や未病に力を入れ、そこにウエルネスやライフサイエンスの技術を加えて、できるだけ健康寿命を伸ばしていかなければならない。

 多くの先進諸国に加え、アジア諸国も今後、急速な高齢化の進行が予想される。これらの国々は、世界に先駆けて超高齢化社会に突入した日本が、どのような対応を取るのか注目しているのは言うまでもない。万博で、その模範を示すことができれば、日本の評価も上がるだろう。

 万博開催のための試算は1250億円で、そのうち民間負担は400億円が見込まれている。来場者目標は3000万人だが、血圧、心拍数、心電図などのデバイスを付けてデータを提供すれば入場料が安くなるなどの工夫をすれば、ビッグデータの収集も可能だ。民間の投資に対するリターンという点では、ビッグデータの収集は価値があるだろう。

 日本万国博覧会誘致委員会事務局が全国から募集している誘致活動会員サポーター(法人・個人)は、120万人を突破した。松井一郎大阪府知事の万博誘致にかける思いは非常に強い。医療関係者もこぞって誘致活動に参加し、大阪万博を実現してほしい。




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