厚生労働省は15日、臨床研究・治験を推進するために必要な施策の論点案を、厚生科学審議会の部会に示した。その中で、人材難に苦慮している臨床研究中核病院の機能を改めて整理すると共に、人的・財政的リソースの効率化を論点の一つに挙げ、アカデミアで民間資金の活用を一層促すため、国費で支援する領域の重点化を提言。製薬企業で単独開発が難しかったり、製剤化に課題がある領域の研究に公的資金を投入して導出につなげるなど、国と企業が役割分担する方向性を示した。次回3月の部会で国の臨床研究・治験活性化策を中間的にまとめる予定だ。
厚労省は、臨床研究・治験の推進に関する国の基本的な考え方として、▽新薬・新医療機器等の開発と治療の最適化のための研究のバランス▽人的・財政的リソースの効率化▽リアルワールドデータの利活用促進▽小児疾病・難病等の研究開発が進みにくい疾病領域の取り組み▽国民・患者の理解や参画促進――の項目を論点に提示。
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