医薬業界の人材紹介サービスを手がけるオンウェーブは、主力の求人サイト「製薬オンライン」に加え、昨年に製薬・医療に特化した参加型メディア「製薬オンラインニュース」を公開。専門性の高いマッチングシステムで人事担当者の採用業務を支援する「メディカル人材バンク」と合わせた3本柱で、他社と差別化された専門性の高いサービスを提供する。代表取締役の角貝恵氏は、「三つのサービスが全て関連してきたときに、新しい有用な価値を提供できる」と語った。

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オンウェーブは、求職者向けの製薬オンライン、人事担当者向けのメディカル人材バンクを通じて、数々の候補者を企業に紹介しており、特に医薬品の研究開発や製造、製剤化などに携わる専門性の高い職種での紹介実績を多く有する。製薬オンラインに登録する求職者に対しては、コンサルタントによる面談や提出書類の添削など手厚いサポートを行うことを強みとしている。また、メディカル人材バンクについては、現在バージョンアップをしており、自社で人工知能(AI)を用いた自動マッチングシステムを開発しているところだ。
新設した「製薬オンラインニュース」は、バイオベンチャーの成長を応援するインタビュー記事など、医薬に特化した独自のコンテンツを配信するニュースサイト。求職者は、製薬オンラインと同じIDとパスワードで製薬オンラインニュースにアクセスでき、日々更新される新しい情報を取得できる。製造現場など、各部門で実際に働く社員のインタビュー記事も配信しており、求職者は、人事担当者からだけでは得られないような「現場の生の声」から求人の検索や採用エントリーの判断ができる。
また、顧客である人事担当者は、メディカル人材バンクの利用に加え、求職者向けにPRしたい情報があれば、製薬オンラインニュースを通して配信することも可能だという。
角貝氏によると、医薬業界の求人をめぐっては、ジェネリック医薬品(GE薬)や低分子医薬品に関わる職種が減少している一方で、バイオ医薬品の製造や製剤開発などに携わる技術者のニーズが増えているという。「バイオ医薬品の製造過程では、従来はスケールアップ以前の拡大培養(前培養)といった求人が中心だったが、現在は大量生産する過程の生産培養(本培養)や品質管理といった人材の需要が高まっている」と強調。「再生医療の研究開発が業界全体で進み、製造方法についての研究も活性化しており、人材へのニーズも高まっているのではないか」と分析する。
さらに、最近の傾向として、製薬企業に加え、バイオ医薬品や再生医療の開発を手がけるバイオベンチャーの求人が増加しており、「ベンチャーが少しずつ市場を切り開いているようだ」と角貝氏。現在でも、「安定している」との理由で、大手製薬会社の求人が求職者から人気を得ているが、「新しいことをやろうとしているベンチャーの求人はたくさんある。自分の経験を次にどのように生かしたいのかを考えたときに、必ずしも有名なメーカーである必要はない。今後、何をやりたいのかを考えて、実行できる会社を選び、経験値を上げていくことが重要かもしれない」と求職者にエールを送る。
オンウェーブ(製薬オンライン/メディカル人材バンク)
http://www.seiyakuonline.com/ https://mjbank.jp/