日本製薬工業協会は、製薬企業の「メディカルアフェアーズ」(MA)の組織体制や活動内容、行動指針の標準化を目的に、MA活動に関する基本的な考え方を示した。自社医薬品の販売促進を目的としないことや、営業活動からの独立性を担保することを活動の要件とするよう明記した。MA活動の担い手となる「メディカル・サイエンス・リエゾン」(MSL)の活動についても、社外医科学専門家と交流を持つ上で遵守すべき事項を整理した。今後、会員企業のMA活動に関する行動指針策定に役立てたい考え。
製薬各社は、営業部門が実施する販売情報提供活動や情報収集とは別に、外部専門家との交流を通じてアンメットメディカルニーズを把握し、自社医薬品や関連する疾患で医学・科学的エビデンスの構築を図るため、MA組織を設立している。ただ、日本にはMA活動に関する業界指針の制定が不十分であり、各社で組織体制や活動内容、行動指針、評価指標などでバラツキが生じ、医療機関に対し十分な活動が行えていない現状があった。製薬協では、会員企業にMA活動での共通理解を促進させる目的から基本的な考え方を作成することになった。
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