東京大学病院が開発した持参薬評価テンプレートは、多剤併用(ポリファーマシー)の適正化が必要な患者をスクリーニングするツールとして有用であることが、福岡県医薬品適正使用促進連絡協議会が2018年度に実施した多施設共同研究で明らかになった。福岡県内6病院の一般病床に入院した患者を対象に薬剤師が関わった事例を後ろ向きに調査したところ、薬剤師が関わり減薬につながった症例は、テンプレートでも薬剤調整が必要な患者として抽出される割合が高かった。全国の各病院でこのツールを幅広く利用する根拠になりそうだ。
テンプレートは、ポリファーマシーのハイリスク患者を対象に入院時の持参薬を薬剤師が評価するためのもの。テンプレートで示された七つの評価項目のいずれかに該当する場合は、薬剤調整を検討する必要性があると評価し、調整の必要性を考慮すべき薬剤やその理由、具体的な処方調整を薬剤師が医師に提案する。
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