田辺三菱製薬は5月30日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態進行を抑制する「ラジカヴァ」(一般名:エダラボン)について、欧州医薬品庁(EMA)に対する承認申請を取り下げると発表した。昨年4月に申請しEMAと協議を続けてきたが、承認には長期の追加データが必要とのEMA側の見解を覆すことができず取り下げに至った。グローバル戦略品として拡大を見込んでいるものの、欧州での展開については見直しを迫られることになった。
同剤は現在、6カ月間の投与によってALSの病態進行をプラセボ群に比べて抑えた日本人対象の第III相臨床試験の結果をもとに、日本のほか韓国、米国、カナダ、スイスで承認されている。各国での実績を背景に欧州でも同様の承認取得を期待していたが、EMAは、12カ月以上の長期プラセボ対照試験による生存期間などの比較結果が承認には必要との姿勢を変えなかった。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。