
渡辺一郎氏
4月に帝人ファーマの新社長に就任した渡辺一郎氏は、本紙のインタビューに、主力の痛風治療剤「フェブリク」が来年度から始まる次期中期経営計画期間中に特許切れすることに言及。「“フェブリククリフ”は、グループの総力戦で乗り切る」と強調した。地域包括ケアシステムによる医療提供体制が構築される中、骨・関節領域などの重点領域で患者の治療ステージに応じ、医薬品や医療機器、リハビリ機器など幅広い製品を提供していく考えを提示。さらに、医薬品部門のMRに加え、在宅医療部門で患者に医療機器の説明を行う在宅ケア担当者、自社運営を行う訪問看護ステーションとの連携を通じて「チーム営業でチーム医療に飛び込み、患者中心の事業を展開していく」方向性も明らかにした。
帝人ファーマは、医薬品と在宅医療の2本柱で事業を展開しているが、渡辺氏は「今年度は中計の最後の仕上げを行い、次期中計に向けた発展戦略を考えていく」と今後の展開を語る。次期中計期間中には、フェブリクの特許切れが見込まれるが、3月に承認取得した関節リウマチ治療剤「エタネルセプト」のバイオシミラーや、第III相試験実施中のA型ボツリヌス毒素製剤「ゼオミン」、骨粗鬆症治療剤「ITM-058」などがパイプラインに控え、新製品を投入する計画である。
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