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人材流出の喪失感

2019年08月02日 (金)

◆7月23日、同日付で厚生労働省を退職した医薬・生活衛生局総務課の目黒芳朗課長補佐が業務の引き継ぎに追われていた。「退職日になっても引き継ぎとは…」と思ったが、よほど多くの業務を抱えていたのだろう
◆目黒氏の仕事ぶりで記憶に新しいのは2018年度「薬価制度の抜本改革」だ。当時、保険局医療課で原案作成を担った。薬学教育6年制をはじめ、一般用医薬品のリスクに応じた分類などを規定した新販売制度、AMEDの立ち上げにも携わった
◆定年以外でここまで実績を残した薬系技官が退職するのは珍しい。ある幹部は「医薬品の研究開発から薬剤師のことまで幅広く熟知しており、全体を見渡して出てくるアイデアや企画が秀逸だった」と話す。複数の人からは、将来を担う人材だっただけに「喪失感が大きい」との声も聞かれた
◆退職理由を聞いても明かさず、今後についても「人事担当で忙しかったのでこれから就職活動」などと濁したが、組織や仕事が嫌で辞めるわけではないと強調していたのは救いだった。



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