第一三共は、癌の個別化医療で世界トップを狙う。提携する研究機関から癌患者の臨床検体を研究用途で取得し、生体内の分子情報(オミックス情報)と臨床試験、実臨床のデータを統合解析できるITプラットフォームを確立した。医薬品開発では“死の谷”となっている非臨床から臨床への橋渡し(トランスレーショナルリサーチ:TR)を円滑にし、研究初期段階で対象患者を絞り込み、開発成功確率を高める。今後は自社抗癌剤を早期に申請できるようにし、将来的には患者一人ひとりの病態に合った治療薬開発を目指す。
オンコロジー統括部バイオマーカー推進部長の村上雅人氏は、「薬効や副作用の根拠となるTRデータを日本から世界に発信し、癌のTRで世界をリードする製薬企業を目指していく」と意欲を示す。
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