生産者とメーカーのマッチング加速
生産者と漢方薬メーカーが情報交換し、薬用作物の国内栽培の活性化を目指す「薬用作物の産地化に向けた地域説明会及び相談会」が23日、さいたま市で開催された。昨年1年で生産者と漢方薬メーカーの間で売買開始に至ったのが4件と過去最高となるなど、徐々に成果が出てきているようだ。地域説明会を主催する薬用作物産地支援協議会では今年度から、生産者の要望に応じて、薬用作物の収穫物が日本薬局方の品質規格に適合しているかを確認する分析調査の窓口を立ち上げる予定で、両者のマッチングを加速させる。
HP上に売買支援窓口設置
一般用と医療用を含む漢方製剤の国内市場は約1927億円と医薬品全体の2.8%を占め、過去5年間で見ると21.9%増と大幅に拡大している。ただ、漢方薬の原料となる生薬は約9割を中国などの海外輸入に依存しており、安定供給に向けては国内生産の推進・拡大が喫緊の課題だ。日本漢方生薬製剤協会と農林水産省、厚生労働省が「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」を2013年から実施し、16年から全国農業改良普及支援協会と日漢協が設立した薬産協が地域説明会・相談会として引き継ぎ、取り組みを進めてきた。
今年度も関東地区を皮切りに全国8カ所で地域説明会・相談会を開催している。
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