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阪大微生物病研究会は、開発中の日本脳炎の細胞培養ワクチンを、来年4月から供給できる見込みであることを明らかにした。日本脳炎の予防接種は2005年に重症ADEM(Acute Disseminated Encephalomyelitis:急性散在性脳脊髄炎)を発症した事例を受けて、接種が控えられているが、培養ワクチンはマウスの脳を使用する現行のワクチンより、ADEMの発症リスクが抑えられるという。阪大微研では接種勧奨の再開を厚生労働省に求める意向で、同省は供給見込み量などを考慮し、接種勧奨や接種スケジュールの設定を検討する。
04年のワクチン販売数量が522万7000本だったのに対し、05年には79万3000本と激減しているが、発症率の高い九州・沖縄、中国・四国を中心に、接種の要望が高まっている。
現在、細胞培養ワクチンは承認申請中だが、現行品より発赤、腫脹などの発現頻度が高かったことから、抗原量を3濃度に変えて追加臨床試験を実施している。
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