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【2020年年頭所感】市販薬濫用防止へ適切に対応‐全薬協会長

2020年01月09日 (木)

全日本医薬品登録販売者協会会長 杉本雄一

杉本雄一氏

 厚生労働省の「医薬品販売制度実態把握調査」の結果、第2類等医薬品販売の対応状況は、「相談への適切な回答あり」が93.9%、「相談に対応した者の資格は、薬剤師3.8%、登録販売者80.8%、一般従事者・不明15.4%」と記されています。課題は残りますが、相談対応という点では登録販売者はかなりの職責を果たしているようです。

 ところが、同通知によると、「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとした時に質問等されずに購入できた(対応が適切でない)」48.0%と記されています。「相談への適切な回答あり」93.9%との落差については、購入者等からの相談がなければ、不適切対応が極めて多いことを表していると見るのが自然でしょう。購入者側に、濫用等のおそれのある医薬品購入への抵抗感が減じているとすれば、店内に警告文書を掲示する、商品に警告ラベルを貼るなどの対策が必要です。

 しかし、こうした対策は意図的濫用を防ぐ効果が限定的です。「購入者等からの相談がなければ、不適切対応が極めて多い」という分析の示す意味を真剣に捉え、販売側の薬事関係責任者は、誠実で根本的対策を組む必要性があります。意図的濫用を防ぐためには、医薬関係者が合法的な医薬品販売ならば良しとするのではなく、職能人としての倫理観を持った対策を励行するしか道はありません。

 国民は、医薬品等を適正に使用すると共に、医薬品の有効性および安全性に関する知識と理解を深めるよう努めなければなりませんが(薬機法第1条の6)、国民が役割を果たすためには前提条件の充足が不可欠です。不可欠条件の一つは医薬関係者が市民に対し、適正使用に関する事項に関する正確かつ適切な情報の提供に努めることです。

 市販用薬の薬物依存問題克服には「かかりつけ薬局・薬剤師」の活動の一歩手前で、「かかりつけ店舗・登録販売者」がセルフメディケーションについて国民の意識向上に貢献すること、医療・介護領域の方々と連携する役割を果たすなど、医薬関係者としての機能強化に取り組む必要があります。

 登録販売者は資質向上に努め、丁寧な健康相談対応や情報交流を通して、市民から日常的な健康相談の相手として信頼をいただけるよう不断に努力し続けなければなりません。

 2020年は、これまでの事業を根幹とした上で、さらなるステップアップを目指す登録販売者に向けた研修メニューの拡大を図る計画です。




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