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新型肺炎の感染防止へ万全対応を

2020年01月24日 (金)

 有史以前から人類の生命を多く奪ってきたのは、自然災害や飢饉、人間同士の戦争・虐殺、癌と生活習慣病、そして、善玉以外の細菌・ウイルスだろう。

 今年に入ってしばらくして、中国の武漢市で新型コロナウイルス感染症が発生し、連日トップニュースで伝えられている。厚生労働省健康局の結核感染症課感染症情報管理室が今月20日に発出した通知では、国外の発生状況について、新型コロナウイルス関連の肺炎と暫定的に診断された患者は198例、死亡3例とし、日本でも1例の感染者が確認されたと報告されていた。

 しかし、その後の報道を見ると、日を追うごとに新型コロナウイルス感染症による死亡者、感染者が急速に拡大していることを実感する。現時点で中国国内のみならず、アジアはもちろん、太平洋まで越えてアメリカでも感染が確認され、世界中への伝播が懸念されている。

 国立感染症研究所によると、コロナウイルスは、ヒトに蔓延しているかぜのウイルスHCoV系4種、動物から感染する重症肺炎ウイルス2種SARS(重症急性呼吸器症候群)-CoV、MERS(中東呼吸器症候群)-CoVがある。今回の新型コロナウイルスは、新しいを意味する「novel」をつけたnCoVと表示されている。

 きょう24日から、中国では旧正月である春節の連休期間がスタートする。ある調査によると、旅行先の一番人気は日本だという。大変ありがたいことだが、感染が拡大している難しい時期の訪日ラッシュとなる。

 新型コロナウイルスが世界的に広がる中でも、来日客は大勢訪れることが見込まれることから、水際対策や感染拡大防止策を万全なものにしておく必要がある。

 政府も21日には「新型コロナウイルスに関連した感染症対策関係閣僚会議」を開催した。今後の感染拡大防止に向け、▽感染のリスクが高い地域からの入国者・帰国者に対する検疫所でのサーモグラフィーによる健康状態の確認をはじめ水際対策の徹底▽医療機関で感染が疑われる者が確認された場合は適切に国立感染症研究所で検査する仕組みを着実に運用すると共に、感染者の濃厚接触者の把握を徹底▽国際的な連携を密にし、発生国での罹患状況や感染性・病原性について、世界保健機関や諸外国の対応状況等に関する情報収集に最大限努力▽国民に対して、引き続き迅速かつ的確な情報提供を行い、安心・安全の確保に努める。情報提供を行う際、感染者の個人情報の取り扱いには十分留意する――の4事項を適切に実施し、関係省庁が緊密に連携して万全を期すことを確認した。

 今夏には、世界的なイベントである東京オリンピック・パラリンピックも開かれる。本番に向けた対策も視野に入れ、抜かりない対応をお願いしたい。




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