◆少子高齢化が急速に進んでいる中、医療分野の対応策は高齢者に偏りがちだが、一方で難病に苦しむ子どもを救う新薬登場に注目が集まっている
◆脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬「ゾルゲンスマ」の承認が厚生労働省の部会で了承された。SMAは発症時期や病態でタイプが異なり、I型では95%の患者が生後1年以内に死亡するが、同剤は単回投与で完結し、患者の肉体的、精神的な負担を軽減する画期的な新薬である
◆ただ、米国では2億円を超える世界一高額な薬価が付けられており、国内の保険適用をめぐり議論を呼ぶことは必至だ。昨年もCAR-T細胞療法の「キムリア」に3349万円の価格が付いたことが話題となった。革新的な効果が患者に恩恵をもたらす反面、これまでの常識を超えた価格設定となる流れが続いている
◆わが国は過去数十年にわたって少子化を止める策を打ち出せなかった。負担増が予想される子や孫の世代も変わらず公的医療保険の恩恵を受けられるよう、幅広い層で保険のあり方を考える時が来ている。
「ゾルゲンスマ」に注目あつまる
2020年03月04日 (水)
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