◆医薬品の有効性や安全性、経済性を踏まえて同種同効薬を評価し、その薬剤選択基準を明示するフォーミュラリー。院内での策定は各地で行われているが、地域フォーミュラリーの策定はまだほとんど進んでいない
◆院内フォーミュラリーは、同じ組織内での話し合いで策定できるが、地域フォーミュラリーは独立した存在の病院、診療所、薬局間での合意を得る必要があり、実現のハードルが高い。意思決定の仕組みや実効性の高い体制の構築など、運用面での課題は多い
◆地域の各医療機関では、それぞれ独自の考え方によって医薬品を処方し、採用している。地域で足並みを揃えることへの心理的な抵抗感は根強く、総論賛成、各論反対に陥りがちである
◆そもそも地域フォーミュラリーだけを浸透させようとすることに無理があるのかもしれない。今後、地域全体の効率的な医療提供体制の構築に向けた話し合いの中で、地域フォーミュラリーの概念を持ち込むなど、関係者の合意が得られやすい戦略的なアプローチが必要となろう。
地域フォーミュラリー策定の前に
2020年03月06日 (金)
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