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厚生労働省統計情報部は9日、2007年「国民生活基礎調査の概況」を公表した。それによると、病気やけがなど自覚症状を持つ人は32・8%で、3年前の04年調査の31・7%より増加した。いずれの年代でもわずかながら増加している。病気等で通院している人は33・4%で、34歳以下では3年前より減少しいるが、35歳以上では増加し、特に35054歳の働き盛りの増加が目立ている。疾患として多かったのは高血圧症だった。
調査は世帯等の状況を調べるもの。毎年行われているが、3年に1度は対象地区を増やす大規模調査を行い、今回がそれに当たる。世帯や健康、介護については6月に、所得は07年の1年間について調べた。世帯や健康の調査では23万強の世帯が回答した
病気などで何らかの自覚症状を訴える人の割合は高齢者に多いが、全年代で平均して増加しており、3年前に比べて1ポイント増えていた。ただ、85歳以上では52・6%と、0・3ポイント減少している。男女別にみると、15歳以上の年齢層では女性で自覚症状を訴える率が高いが、14歳以下では男性の訴えが多かった。男性の45054歳は25・9%、55064歳が32・9%で、この年代では3年前の調査よりわずかながら減少している。
訴えている自覚症状の上位5症状は、男性が「腰痛」「肩こり」「咳や痰が出る」「鼻がつまる・鼻汁が出る」「身体がだるい」、女性では「肩こり」「腰痛」「手足の関節痛」「頭痛」「体がだるい」の順となっている。
一方、病気等で通院している人は33・4%で、3年前より0・9ポイント増加、35064歳、75084歳の年齢層で増えている。男性が31・1%、女性が35・5%で、14歳以下では男性の方が多く、15歳以上では女性が多くなっている。最も通院者が少ないのは15024歳の10・8%で、それ以降、加齢に従い上昇し、75084歳では68・4%となっている。
病気として最も多いのは、男女とも「高血圧症」だった。そのほか男性では「糖尿病」「歯の病気」「腰痛」「目の病気」、女性は「腰痛症」「目の病気」「歯の病気」「肩こり症」の順になっている。
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