第64回日本薬学会関東支部大会は「令和新時代の薬学アイデンティティーを考える」をテーマにインターネットを利用したオンライン開催を目指して準備を進めている。参加登録と抄録提出はウェブ受付で行い、支部企画と若手シンポジウム、関東支部奨励賞受賞講演などの口頭発表やポスター発表はネット配信を予定している。
日本の薬学は、創薬・基礎生命科学と医療の分野で研究と教育に貢献してきたが、最近の科学技術の進歩による人工知能(AI)の進出、製薬業界のグローバル化、患者のための薬局ビジョンとしての新しい認定薬局導入に見られる医療制度改革など、薬学を取り巻く状況は大きく変化しつつある。さらに、新型コロナウイルス感染症蔓延への対策に向けて、薬学研究者や薬剤師が果たす役割が重要となっている。
こうした中、第64回大会では、オンライン形式で新たな学会の開催形態を探ることになっている。主なプログラムは以下の通り。
大会企画シンポジウム
・研究基盤を活かした薬学教育―創造力豊かな人材の養成を目指して
・薬物送達システムがつくる近未来医療
・解析技術の進歩による創薬・医療への取り組み
・若手研究者が切り拓く薬学の有機合成化学
・宿主防御機構の新しい視点
・薬剤師教育を考える―グローバルな視野でローカルに貢献できる薬剤師
日本薬学会関東支部若手シンポジウム(併催)
・多分野とのリンクによって無限に広がる新時代の薬学の可能性―スポーツ、麻薬、食品・医学研究との相互作用
支部大会に関する問い合わせについては、大会実行委員会[E-mail:64muyaku@musashino-u.ac.jp]まで。