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「アビガン」冷静に

2020年07月15日 (水)

◆新型コロナウイルス感染症患者に抗インフルエンザ薬「アビガン」を投与する臨床研究の結果、主要評価項目の累積ウイルス消失率に統計的な有意差はなかったと藤田医科大学が発表した。ランダム化臨床試験として実施されたが、結果は芳しくなかった
◆症例数が少ないため、「有効性がないとは言えない」との見解も一理あるかもしれないが、研究の目的である主要評価項目を達成できなかった事実が全てであろう。それはきちんと結果として受け止めたい
◆一方、東京大学病院は抗凝固薬「フサン」とアビガンの併用療法を実施したところ、11人中10人で症状が軽快したと発表した。併用で症例数も少なく、アビガンの効果は何とも言えないが、少なくとも症状が軽快したことは前向きに捉えられる
◆アビガンは期待が大きい分、情報が錯綜しがちである。今のところは「効きそうだ」というレベルに過ぎない。最終的には治験がカギを握る。過剰な期待も失望もせず、富士フイルム富山化学が実施中の第III相試験結果を待つことにしたい。



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