スイスのロシュは、新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎入院患者を対象に行われた抗IL-6受容体抗体「アクテムラ」(一般名:トシリズマブ)の有効性を評価する国際共同第III相試験で、主要評価項目を達成したと発表した。新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎患者に同剤を投与した結果、プラセボ群に対して人工呼吸器を使用する可能性が44%低下したことが示された。これを受け、ロシュは今回の試験成績を米FDAをはじめ各国の規制当局に提出する予定。
同試験は、新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎による入院患者389人を対象に、同剤の有効性と安全性を評価した二重盲検プラセボ対照多施設共同第III相試験。米国や南アフリカ、ケニアなどで実施され、患者の約85%は医療を十分に受けられず、通常は臨床試験に組み入れられないとされるマイノリティ患者集団を組み入れている。
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