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【インターフェックス Week 東京】ユーロフィン分析科学研究所(抽出物・浸出物(E&L)試験)

2020年11月20日 (金)

E&L試験の受託拡大へ‐バイオ薬など品質管理に提供

E&L試験を担当する肥田木氏、唐崎幹子氏(左)

E&L試験を担当する肥田木氏、唐崎幹子氏(左)

 ユーロフィン分析科学研究所(本社京都市)は、医薬品GMPに準拠した分析法開発や各種試験を製薬企業などから幅広く受託している。昨年12月に不純物試験のサービスを拡充し、E&L試験の受託を開始した。製造や流通、投与までの各過程で設備資材や器具などから溶出して製剤内へ移行する化合物や元素を調べる試験で、バイオ医薬品などに対する品質管理規制への対応をサポートしている。

 同社は、1996年に藤沢薬品が100%を出資して設立した分析科学研究所が前身。その後、アステラス製薬から2018年11月に医薬品の分析受託などを世界約50カ国以上で展開するユーロフィングループへと事業譲渡された。

 現在はユーロフィンのアジア最大の医薬品分析受託事業の拠点として、社員約150人で事業を展開。ユーロフィンがグローバルで持つ医薬品分析の知見やノウハウを導入するなど、サービス拡充を進めている。

 海外のラボから導入したサービスの一つが、E&L試験だ。製造や包装、保管や流通、投与までの各過程で用いる資材や器具の部品から溶出する「Extractables(抽出物)」を過酷な条件下で幅広く調べる。その上で、その中からどの化合物や元素が最終製剤に移行する「Leachables(浸出物)」になるのかを分析する。例えば、注射シリンジの内面に塗布されている潤滑剤が製剤内に取り込まれる場合がある。承認申請段階で製造設備や包装容器の品質を担保するため、試験を実施するケースが多い。

 E&L試験導入の背景には、バイオ医薬品市場の拡大がある。製剤内に移行した浸出物はバイオ医薬品の立体構造を変化させ、有効性や安全性に影響を与えるリスクが高いため、E&L試験の需要は米国や欧州では必須となっている。

 E&L試験を担当する同社の肥田木道生氏(分析研究第2部試験担当責任者)は「容器から溶け出した物質がバイオ医薬品の蛋白質の構造変化や凝集を引き起こし、毒性を高めるなど、意図した製剤でなくなることがある。低分子医薬品などと比べてその可能性が高い」と説明する。

 E&L試験の普及で先行する欧米と比べて、日本で同試験を手がける企業は数社と少ない。肥田木氏は、「日本ではE&L試験の対象になりにくい低分子医薬品のカプセル剤、錠剤が多かったため、普及しておらず、ノウハウが蓄積されていない。今後、バイオ医薬品市場の拡大に伴い、試験のニーズが拡大する見込み」と展望する。

 同社の強みはユーロフィングループが持つE&L試験の知見やノウハウを生かしたコンサルティング力だ。欧米で15年以上にわたって蓄積してきた実績をもとに、設備資材や器具の部品をどう分析すべきか提案できる。ユーロフィンが持つ1900を超える化合物を収載したライブラリーを使って、各種抽出物や浸出物を同定できることもメリットの一つだ。

 承認申請段階でE&L試験と並行して実施されるケースが多い安定性試験とセットでサービスを提供するなどして、顧客企業のプロジェクト管理にかかる負担の軽減につなげている。試験に必要な分析機器を追加設置するなど受託能力を拡大しており、中長期的にはE&L試験で業界をリードする会社を目指す。

 インターフェックスWeek東京のファーマラボEXPOで26、27日に開かれる出展社セミナーでは、ユーロフィン分析科学研究所も講演する。E&L試験の考え方と海外の申請事例をもとにした最適なデザイン方法を紹介する予定だ。

ユーロフィン分析科学研究所(抽出物・浸出物(E&L)試験)
https://www.eurofins.co.jp/e-asl/




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