シンポジウムの主な話題
12月3日(木)13:30~15:30 第8会場
座長:
佐藤 玲子(医薬品医療機器総合機構)
神村 英利(福岡大学病院薬剤部)
◇医薬品の適正使用のための安全性情報の活用
佐藤 玲子(医薬品医療機器総合機構)
◇患者さん・医療機関への質の高い情報提供をめざして
大箸 義章(中外製薬)
◇医療現場における医薬品適正使用情報の効率的利活用
林 昌洋(虎の門病院薬剤部)
◇院内外への情報発信と多職種連携による適正使用の実現
舟越 亮寛(鉄蕉会医療管理本部薬剤管理部)
◇医師が、処方する薬を決定するために必要な適正使用情報とは?
中島 創(松永循環器病院)
医薬品のベネフィットを最大限に引き出し、リスクを最小限に抑えるために重要な医薬品の適正使用について、行政、製薬企業、医師、薬剤師の立場から具体的な取り組みや意見を述べ、総合討論を行う。
佐藤玲子氏(医薬品医療機器総合機構)はPMDAが実施する安全対策や、提供する安全性情報について紹介する。PMDAがウェブサイトで提供している安全性情報や添付文書をもとに、使用する医薬品にどのような副作用が起こり得るかを把握した上で、副作用の兆候を捉えるために必要な検査や患者の観察を行い、もし副作用が認められた時には投与の中止や適正な対処を行うよう、医療従事者に呼びかける。
大箸義章氏(中外製薬)は、業界に先駆けて安全性情報の伝達を専門に扱うセイフティエキスパートを各エリアに配置し、医療機関を直接訪問して安全性確保の推進活動を実施していることや、治験時の副作用情報を様々な切り口で検索できるシステムを構築し医療従事者の求めに応じて提供していることを紹介する。
また、医療関係者に対してリアルタイムな安全性情報の提供を可能にするために、医薬品の副作用情報が検索可能な副作用データベースツールを今年5月に同社ウェブサイトに設置したことも提示する。
林昌洋氏(虎の門病院薬剤部)は、添付文書やインタビューフォーム、医薬品リスク管理計画(RMP)などを医療現場で効率的に利活用する方法を紹介する。
舟越亮寛氏(鉄蕉会医療管理本部薬剤管理部)は、医薬品適正使用の対象が医療機関内にとどまらず地域全体へと広がっていることを示し、薬局との連携だけでなく診療所、介護施設を対象とした医薬品適正使用推進の取り組みを報告する。
中島創氏(松永循環器病院)は医師の立場から、処方する薬を決定するために必要な適正使用情報や、臨床現場での薬の取捨選択について考察する。