◆先日取材したシンポジウムで、冷凍食品への農薬混入など食品をめぐる事件について、「いろいろな次元の問題がごちゃごちゃに議論されているのではないか」と各演者から指摘があった。事件の背景を整理した上で、それぞれ適切な対応を考える必要があることが強調された
◆ポイントの一つは悪意の有無。善意に基づいて食品を製造する業務体系が構築され、それでも基準値をやや超える程度の農薬が検出されるケースには、業務体系の改善や検疫所の機能強化など、従来の食品安全を確保する考え方で対応できる
◆一方、悪意があるケースに対しては、意図的な毒物の混入を想定していない食品安全の概念では、十分に対応しきれない。事態の解明には警察などの関与が必要だし、未然に防ぐためには労務管理などの視点も欠かせないという
◆食品安全においては、健康被害から消費者を守る水準の設定もキーポイントになる。水準が低ければ健康被害が増加するし、水準が高すぎれば食料の調達が困難になる。適正な水準の設定には、リスク評価など科学的な視点が今まで以上に重要になるだろう。
食品安全どうすれば
2008年10月24日 (金)
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