今年は、将来の薬剤師の需給バランスを強く意識する年になりそうだ。足元では地方を中心に薬剤師不足が続いているが、中長期的には供給過剰になるとの見込みが強い。薬剤師の需給調査の結果が3月末までに示される予定で、厚生労働省の検討会で来年度以降、薬剤師の需給に関する議論が本格化する。議論の結果によっては、政府が薬学部の新設抑制や定員削減などに乗り出すかもしれない。実現すれば、薬剤師は転換期を迎えることになる。
将来を占う重要な節目に
医薬分業の進展を背景に薬剤師の需要は伸び続けてきた。2018年12月末時点の薬剤師届出者数は約31万人。右肩上がりで増え、薬剤師数は約30年前に比べ2倍以上になった。増加を牽引してきたのが、全体の6割を占める薬局薬剤師だ。今や約6万軒になった薬局数の増加と歩調を合わせて伸び続け、18万人以上に到達。約30年前に比べて4倍の人数になった。
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