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【かかりつけ薬剤師・薬局をサポートする】C.Medical(コネクトレポート)

2021年03月26日 (金)

薬剤師目線で使い勝手を重視

コネクトレポート

 京都府を中心に96店舗の薬局を展開するゆう薬局の子会社、C.Medicalが販売するアプリ「コネクトレポート」は、現場の薬剤師目線で使い勝手の良さにこだわったクラウド型電子薬歴だ。在宅や薬局での患者対応など様々な場面の業務効率化に役立つほか、本当に現場で必要とされる機能に絞り込み、低コストでの導入や運用を実現した。7月には新たにオンライン服薬指導や服薬後フォローアップを支援する機能を搭載する計画で、年々進化を遂げている。

 ゆう薬局は社内ベンチャーとして2018年に子会社を立ち上げ、薬局向けシステムの開発や販売に乗り出した。19年には、在宅業務を支援するアプリとして「コネクトレポート」の販売を開始。20年には、在宅に限らず薬局内での外来患者対応にも活用できるように機能を更新した。

 システム開発に踏み切った背景について、C.Medical副社長の児玉賢氏は「薬局業務のICT化が必要とされる中、既存のシステムは、現場薬剤師の意見が反映されづらかったり、反映までに時間を要することが課題だった。現場の声がスピーディに反映され、低コストで業務改善に役立つシステムがあればいいと考え、自ら手がけることになった」と振り返る。

 「コネクトレポート」は、レセコンから患者情報や処方情報を吸い上げ、クラウド上で電子薬歴として機能する。いつでもどこでも携帯端末のiPadやノートパソコンで薬歴を閲覧できる。

 現場の薬剤師目線で使い勝手の良さにこだわったことが最大の特徴だ。システムに多数の機能を盛り込んでも、現場では十分に使われないことは多い。開発に当たっては、誰もが使いこなせるように本当に必要とされる機能に絞り込み、操作性も重視した。

 在宅訪問時にその場で報告書と薬歴を一括で入力したり、撮影した写真を共有する機能で患者の状態やオーダーメイドの調剤を薬剤師間で引き継ぐなど、業務負担軽減に役立つ様々な機能を搭載。医療機関からの情報提供書類など紙の書類をクラウド上で保存しペーパーレス化を実現する機能や、カレンダー画面から訪問施設や患者情報を確認できる機能もある。訪問する患者の所在地を画面上の地図に表示するなど、現場からの要望を機能に反映させた。

 7月には、新たにオンラインで患者を支援する機能「コネクトオンライン」を搭載する計画だ。これは、患者のスマートフォンなどにダウンロードしてもらった専用アプリを通じて、ビデオ通話や処方箋画像の送受信のほか、服薬期間中のフォローを行えるもの。薬剤師は、各種テンプレートから質問文を選択したり、自ら作成したりして、患者に送信する。患者は画面上で、質問に「はい」「いいえ」などで回答する。それを受けて薬剤師は必要に応じて電話をかけて詳しい状況を聞いたり、服薬指導を行って患者をフォローする。

 ロボットが画一的に質問を送信するシステムでは、患者の個別性が十分に考慮されず、返答率が低下する可能性がある。薬剤師が個々の患者に応じた最適な質問を投げかけられる仕組みを目指して、開発を進めている。

 現在は、患者への質問テンプレートの構築を進めている段階。ゆう薬局には各店舗のフォローアップ事例のデータベースがあり、ここで得た知見を開発に活用できることがメリットだ。

 「コネクトレポート」の初期導入費用は大手ベンダーの10分の1程度。このほか薬局の店舗数に応じて毎月の利用料の支払いが必要になるが、利用端末台数がどれだけ増えても利用料は一定で変わらない。「コネクトオンライン」だけを使いたいユーザーには、単独のシステムとして販売する予定。

 ゆう薬局各店舗で導入するほか、他薬局への販売も積極的に行う。今後、「コネクトオンライン」の無料モニターとして500薬局を募集する計画だ。

C.Medical(コネクトレポート)
https://www.c-medi.co.jp/



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