ヤクルトと米バイオ企業のセルシオン・コーポレーションは16日、抗癌剤「サーモドックス」の日本での商業化に関する独占的ライセンス契約を締結した。
契約締結を受け、ヤクルトはセルシオンに250万ドル(約2億2600万円)のライセンス料を支払うと共に、原発性肝癌治療薬として国内承認を取得した場合に、マイルストーンの支払いを行う。マイルストーンに応じた支払いは、一定の売上高と適応拡大を達成した場合にも発生する。
さらにヤクルトは、国内でのサーモドックスの売上高に対し、セルシオンにロイヤリティーを支払うことになっている。
サーモドックスは、抗癌剤のドキソルビシンを、セルシオンの熱感受性リポソームに封入した薬剤。既に米国では、原発性肝癌を対象とした第III相試験が進められているが、今後カナダ、イタリア、韓国、台湾でもサーモドックスの治験を開始し、目標症例数600例のグローバル試験として第III相試験を拡大する計画だ。さらに中国でも試験実施の手続きを進めているという。
今後、両社は、国内でも原発性肝癌などを対象とした臨床試験をスタートさせる予定だが、現時点では開発スケジュールの詳細は決まっていない。
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