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協励薬局、コロナ禍の拠り所に

2021年06月18日 (金)

 日本薬局協励会(小田美良会長)は、協励精神である「自己完成」「与える精神」「報恩感謝の心」という三つの柱を大切にしながら、「最大よりも最良の薬局たらん」を基本理念に掲げる。コロナ禍における新しい生活様式の中、国民の健康づくりに貢献できるかかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師としての研鑽は変わらず、地域住民への健康増進と地域医療に寄与するための取り組みを続けている。

 これまでも研修やグループ会、各種セミナーの開催や各合同支部大会など、幅広く多岐にわたる取り組みや活動を通して、組織の活性化や会員の成長を促してきた。コロナ禍にある現在、集合研修の開催は難しいが、こうした中でもインターネットなどを活用し、従来以上にグループ会や研修会、セミナー等を活性化し知識・意識の向上に努めている姿勢は、コロナ禍にあって頼もしく感じる。

 協励会の重要施策と事業の一つに全国大会の開催がある。年に1回開催してきた全国大会だが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。あす19日から20日にかけて開催される第72回大阪全国大会は2年ぶりの開催となるが、今回も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた。

 当初はハイブリッドでの開催が予定されていたが、会員や大会関係者らの安全を第一に考えた結果、全プログラムをオンライン配信に変更することを余儀なくされた。

 今回はオンライン配信による開催となるが、その内容は従来と比べても決して見劣りするものではない。例えば、2日目に予定されているパネルディスカッションについては、小田氏も「大変力を入れている」と強調。「会員、賛助メーカー、日邦薬品、協励会による想いや取り組み、そして理想を具現化できるよう、それぞれの視点から『新しい時代に向けて、真の三位一体とは』をテーマに行う。楽しみにしていただきたい」と期待を寄せる。

 大阪全国大会のテーマは、「率先垂範―今こそ協励会!地域を支える薬局であるために」を掲げた。前年度に引き続き、今年度の年間テーマとしても掲げられている。率先垂範には、「人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと」という意味があるという。小田氏は「全国大会では率先垂範、地域医療のために活動していくという思いを発信できれば」としている。

 新型コロナウイルスの感染拡大による影響は長引き、収束までを見通すのは未だ難しい。心身共に疲弊している人の数は多い。このような人が頼りにしている存在の一つとして、地域に密着した薬局もあるはずだ。

 協励薬局には対面相談販売に徹し、地域住民や患者に寄り添ってきた歴史がある。それゆえに獲得した信頼も大きいものがある。今後も地域における最良の薬局として、地域で模範を示す存在であり続けてほしい。



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