高知大学病院薬剤部の川田敬氏は9日、ウェブ上で開かれた日本医療薬学会年会で、血液がん患者の適切な排便管理方法を発表した。後ろ向き臨床研究で、血液がん患者の便秘重症化に刺激性下剤が関係することを解明。刺激性下剤の使用を避けるため、非刺激性下剤の酸化マグネシウムを投与し、必要に応じて同じ系統の薬剤を追加するプロトコールを構築した。便秘の重症化を抑えられているという。
多くのがん患者で便秘が発現する。他のがんと同様に血液がん患者でも、化学療法による食事摂取量の減少や運動量の低下、抗がん剤の副作用などの要因で便秘が発現しやすくなる。便秘が重症化すると死に至る場合もあるため、その抑制が重要だが、血液がん患者における排便管理方法は確立されていない。
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