国内大手製薬企業4社の2022年3月期中間決算(連結)が出揃った(表参照)。大手各社は主力のグローバル製品が引き続き好調で、円安の追い風も背景に、アステラスを除く3社は二桁の増収営業増益を達成した。製品の契約終了や減損損失の影響がなくなったアステラスも成長軌道に回復。第一三共とエーザイは通期業績予想を上方修正し、さらなる上積みを狙う。通期も成長トレンドが継続する見込みで、武田は積極的な研究開発投資で営業減益を予想するものの、アステラス、第一三共、エーザイの3社は増収営業増益を達成する見通し。グローバル展開を一層加速させる大手4社の視界は良好だ。
売上高を見ると、武田は、主力のグローバルブランド14製品の売上高が11.4%増と二桁成長を実現。消化器疾患領域は、トップ製品である潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンティビオ」が23.6%増の2559億円と大幅に伸び、8月に発売した短腸症候群治療薬「レベスティブ」も10.9%増と順調に発進。全体で13.0%増となったほか、癌領域も11.3%増と好調に推移し、円安の追い風も背景に全体で12.8%の大幅増収となった。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。