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コロナ薬供給、薬局の役割期待

2022年05月13日 (金)

 今年のゴールデンウィークは3年ぶりに緊急事態宣言などに伴う行動制限のない形となった。全国の観光地は、コロナ以前と変わらぬ人出で賑わったが、大型連休明け以降に感染が再拡大しているような傾向も見られる。

 昨年来の新型コロナウイルス感染症のワクチン接種は、既に国民の半数が3回目の接種を完了。当初、1回目と2回目で同じメーカーのワクチン接種が決められていたが、3回目のワクチンは交差接種が可能とされている。

 4月27日に開催された厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会で、予防接種法に基づく特例臨時接種として4回目接種を実施することを了承。60歳以上や18歳以上で基礎疾患を有するなど重症化リスクが高い人に限定して実施することや、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種間隔についても方針が取りまとめられた。

 4回目接種は今後、必要な法令改正を経て開始される見込みだが、具体的な施行時期は示されていない。現時点では、今月下旬から接種を開始できるよう実施主体の市町村では接種体制の検討が進められている状況にあるようだ。

 新型コロナウイルス感染症対策は、この1年間でもデルタ株、オミクロン株などの変異株とワクチン接種のいたちごっこのような状況が続いているとも言えるだろう。それだけに、やはり感染初期から効果を示す治療薬にアクセスできる体制が急がれる。

 現在、国内では外資系製薬企業が開発、供給している経口治療薬として、昨年末と今年2月に特例承認された「ラゲブリオ」と「パキロビッドパック」がある。両剤共に、厚生労働省が供給を委託した製造販売業者が開設する「登録センター」に登録し、同センターを通じ、配分依頼を行う形となっている。

 通常の流通と異なる医薬品の供給だけに、薬局・薬剤師の果たす役割は大きい。妊婦への処方禁忌だったり、併用禁忌薬剤も多数あるなど、服薬への細心の注意が必要なためだ。

 薬局機能としても、患者宅へ直接や業者等による配送など患者が来局せず手に入る体制の構築、電話等を活用した服薬指導、郵送対応、夜間・休日・時間外の緊急時に地域輪番制で対応できることなどの基準が設定されている。

 厚労省によると、4月15日現在で登録薬局数はラブゲリオで2万0095施設、パキロビッドで285施設、薬局から患者への投与実績はラゲブリオが約8万7000人、パキロビッドは約120人とされている。

 ラゲブリオの調剤実績のある薬局がパキロビッドについても取り扱いができるという事務連絡の改正も既に行われている。今後、新たな承認薬の上市も期待される中、コロナ治療薬の供給に介在する薬局薬剤師の取り組みが地域医療の中で評価されることを期待したい。



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