1日に第一三共ヘルスケアの新社長に就任した高橋利夫氏は記者会見し、「スイッチOTCをメインに、第1類医薬品に強い第一三共ヘルスケアを打ち出していきたい」と抱負を語った。OTC薬のリスク分類が導入される改正薬事法の6月スタートを踏まえたもので、高橋社長は「第1類医薬品を積極的に伸ばしていくことで、新薬メーカーの役割を果たせるのではないか」と、今後の戦略を描いた。
第一三共ヘルスケアは、「4社が一つになった会社で、製品数が非常に多い」ことが、大きな強みになっている。高橋社長はその現状を分析して、「既存製品についても力を注ぎ両立を図っていくことが大事だが、リスク分類が導入される改正薬事法を視野に入れると、われわれとしては第1類医薬品に力を入れていく必要があると感じている」と指摘。「スイッチOTCがメインになるが、これから新製品を開発していく上で、第1類医薬品に強い第一三共ヘルスケアという位置づけにもっていきたいし、第1類医薬品を伸ばしていく役割を担っていると思う」と語った。
高橋社長は、前職の第一三共執行役員コーポレートコミュニケーション関連担当を含めて、9年近く「広報」を務めてきた。それ以前は「国際営業関係」について、20年以上担当してきた。
高橋社長は、国際営業関係を担当していた当時を振り返って、「ブランド力が非常に大事だと痛切に感じた。プロモーションする上で、会社や製品名が知られていることは、非常に大きな力となる」ことを実感したという。そのため、国内においても、いかに会社や製品の認知度を高め、ブランド力を伸ばしていくことが今後とも課題になるとし、「ブランド力をアップすることで、会社の力につなげていきたい」と話した。