TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【不妊治療】理解低い日本の男女‐子どもを望まない傾向が顕著

2010年07月20日 (火)

 妊娠を希望する18カ国の男女1万人を対象に、不妊治療の意思決定に関する世界的な調査が行われたところ、日本では子どもが欲しいという欲求が低く、不妊治療への理解・知識レベルが、最低水準にあることが分かった。不妊治療に対し、恥ずかしいことと否定的に捉える傾向が強く、全ての要素で理解が高かったデンマーク、スペインと比べて、対照的な結果が得られた。メルクセローノと英カーディフ大学が、第26回欧州ヒト生殖医学会で発表した。

 調査は、男女で不妊症を医師に相談する割合が56%、不妊治療を受ける割合が22%にとどまる背景を調べるため、オーストラリア、デンマーク、ドイツ、フランス、インド、ブラジル、カナダ、中国、ロシア、日本など世界18カ国で実施された。その結果、子どもが欲しいという強い希望は、全ての国で共通していたが、日本、ロシア、中国、インドでは低いことが分かった。また、充実した人生に子どもが重要な位置を占めるという意識も、フランス、ロシア、インド、ブラジルで高いのに対し、日本、トルコ、メキシコ、オーストラリアでは低かった。

 不妊治療への理解は、デンマークが最も高かったのに対し、日本は不妊症に対する認識、不妊治療への姿勢、楽観的な人生観のレベルが、いずれの国よりも低いことが明らかになった。また、不妊症に関する知識レベルは一般的に低く、国によって大きなバラツキが見られたが、日本、トルコ、中国は最も低かった。

 これらの調査結果から、日本では不妊治療の選択肢に関する知識が際立って低く、治療の成功や安全性への見解が、明らかに弱いことが浮き彫りになった。不妊治療に対する否定的な姿勢を見ても、日本では「恥ずかしいこと」と答える傾向が強かった。妊娠を望まない男女の多いことが、不妊治療への理解・認識不足につながっていることを示唆する結果といえそうだ。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術