アステラス製薬は、4月1日付でトップマネジメント体制を変更し、グローバル経営体制を強化する。新たに社長直属の財務担当役員、経営戦略担当役員を置き、権限を委譲すると共に経営判断を迅速化させる。
トップマネジメント体制では、4月1日付で新設する財務担当役員(CFO)に執行役員CFO兼経営推進部長の桝田恭正氏、経営戦略担当役員に執行役員製品戦略部長の安川健司氏が就任。それぞれ6月20日付で上席執行役員に昇格し、財務担当の桝田氏が経営推進部や経理部など、経営戦略担当の安川氏が経営企画部や製品戦略部、知的財産部などを担当し、権限の委譲を図る。
その上で、各機能・地域をまたいだ主要な経営幹部の人事を審議する「グローバル人事会議」を新設し、加速するグローバル化に対応する。また、新たにチーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)、日米欧など3極のリージョナル・コンプライアンス・オフィサー(RCO)を置き、CCOを委員長とするグローバル・コンプライアンス委員会、各RCOを委員長とする3極のコンプライアンス委員会も設置し、グローバルでコンプライアンス体制を強化していく。
さらに、開発段階から重点領域について医学的・科学的な視点でライフサイクルプランを策定し、疾患領域ごとのグローバル製品価値を最大化するため、グローバル開発拠点を設置する米イリノイ州に「グローバル・メディカル・アフェアーズ」(GMA)、「グローバル・マーケティング・ストラテジー」(GMS)の組織を新設し、開発・上市戦略策定のスピードアップ、効率性向上を目指す。