オーガナイザー
池内由里(星薬大)
櫻井洋臣(慶應大病院薬)
医薬品は、そのベネフィットとリスクのバランスが評価され、添付文書に記載されている情報を正しく活用することでリスクに対してベネフィットが上回ると期待される時には承認されることになる。しかし、医療現場においては、開発段階では検出されなかった新たなリスクが出現する可能性があり、臨床においてリスクをマネジメントしベネフィットを最大化することは、医療の最適化につながる。
本シンポジウムでは、企業の立場から、経皮吸収型製剤で達成できる医療価値およびリスク最小化のためのアプローチについて解説していただく。大学の立場からは、臨床現場で医薬品の品質を確保するための方策および乳剤の有用性・安全性向上を目指した研究について説明したい。さらに、医療の立場から、特に安全管理が必要な抗悪性腫瘍剤であるダラツムマブの有害事象軽減に向けた取り組み、ラムシルマブの副作用増悪因子の解明に向けた取り組みについて解説していただく。医薬品のリスクマネジメントへの取り組みについて議論を行うことで、医療の最適化に貢献したいと考えている。
(池内由里)