監査支援事業化に取組む‐PV知見生かし改善案

安藤氏
ウィズウィグは、これまで培ってきた安全性情報管理(PV)業務の知見を生かし、行政のGVP適合性調査、製造販売業許可更新のため業務が適正に実施されているかの確認や内部点検の支援の事業化に取り組む方針だ。
ある中堅製薬企業から、担当者交代や属人化業務で対応に課題を抱えているとの相談を受け、同社が模擬監査などを行い、対応不十分だった部分の指摘だけでなく、改善提案を行った。「喜んでもらえたことが事業化を決めた大きなきっかけ、業務を通じて製薬企業の信頼性を高めることにつなげたい」と安藤惣吉代表取締役はいう。
PV業務は、GVPに基づき安全性情報の収集・評価・報告を適切に実施することが求められる。しかし、中堅規模の製薬企業では限られた人員での対応や担当者間の引継ぎが十分に行われていない場合もあり、行政からの調査を受ける前に手順書や契約書の整備不足、過去の指摘事項への対応漏れといった課題が顕在化し、対応に追われるケースもある。
監査支援は、こうした課題を抱える企業に対し同社が模擬監査を実施し、事前に問題点を洗い出し、必要に応じて業務提案を実施する。
実際に相談を受けて取り組んだ案件では、同社のチェック項目に沿って業務の運用状況を確認、手順書と実務の不整合などを抽出し、改善策を提案した。
同社がこの支援に取り組めるのは、これまでのPV業務支援で培った実務経験というベースがあるからだ。同社は本業の医薬翻訳も生かし、海外文献の収集や安全性情報評価、症例報告書作成支援などを長年手掛けてきた実績を持つ。監査支援業務は、製薬企業で安全性業務を経験した人材、GVPや契約関連を確認できる品質保証担当者、実際の業務運用を把握する安全性担当者らがあたり、単なる指摘にとどまらず、現実的な改善策まで提案できること、それをリーズナブルな価格で対応できることを強みとしている。
同社は、近年、医薬品の供給不安が社会問題化して、行政側の薬事規制の要求水準が高まり、特に安定供給問題の最前線に立たされる後発品メーカーなど中堅企業では「本当に適切に運用できているのか」という不安が強まっていると見る。
こうした課題の解決を通じて業界全体の信頼性向上にも貢献したい考えだ。対象企業の規模も想定し、より柔軟かつ利用しやすい価格帯での提供を検討している。
また同社は、安全性のメディカルライティングの強化も進める。これまでも治験実施計画書や総括報告書、承認申請関連文書などの作成支援を行ってきたが、今後は安全性業務との連携を強化し、開発から市販後までの一貫支援を視野に入れて戦略的にサービス拡大を図りたい考えだ。
監査支援の事業化について安藤氏は、「われわれを使うことで、中堅企業のスタッフの方々が改めて気づくこともあるのではないか。クライアントに育てられて今日まで来たわれわれにとって、その経験を提供することで業界への貢献もでき、また、現場に学ぶ良い機会となる。クライアントで適正な業務運用が行われることは、日本の製薬業界のより一層の安定化につながることであり、それを支えるというわれわれの役割はまだあると考えている」と話す。
ウィズウィグ
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