TOP > 企画 ∨ 

【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】クローバー薬局堀之内店(ケアリング)

2026年07月31日 (金)

訪問薬剤師の業務負荷軽減‐報告書を直接FAX送信

多職種との情報共有も迅速化

クローバー薬局堀之内店

クローバー薬局堀之内店

 クローバー薬局(東京都多摩市)は、昨年10月に在宅専門薬局の堀之内店(東京都八王子市)を開局した。多様な疾患や生活背景を持つ患者を支える在宅訪問薬剤管理サービスの提供に当たり、ゆう薬局子会社ケアリングのクラウド型電子薬歴「ConnectReport(コネクトレポート)」の「インターネットFAX機能」を活用している。報告書を印刷することなく、外出先から報告先事業所へ直接FAX送信が可能となり、訪問件数の多い薬剤師の業務負荷軽減につなげ、患者一人ひとりに寄り添ったサービス提供に取り組んでいる。

生田目氏

生田目氏

 生田目潤也代表取締役は、「在宅医療を担う薬剤師が働きやすい環境を整備し、在宅医療の質向上と患者一人ひとりを尊重した支援を目指していきたい」と話している。

 クローバー薬局は2018年11月に創業し、第1号店として多摩市内に永山店を開局した。外来対応に加え、在宅医療にも力を入れており、患者宅を訪問して薬剤管理や服薬指導、薬歴管理を行うほか、多職種で構成する在宅医療チームと連携しながら療養生活を支えている。対応エリアは多摩市から八王子市へと広がり、今後の在宅需要拡大を見据えて昨年10月、在宅業務に特化したサテライト薬局として堀之内店を開局した。

 堀之内店は八王子市と日野市をカバーし、4人の薬剤師が在籍する。現在の患者数は150人に上り、高齢者に加え、精神疾患や神経系難病を抱える比較的若年層の患者も支援している。

 生田目氏は、「患者の疾患だけでなく、生活背景や家族構成、周囲との関係性など、医療的視点に加えて介護的視点を持ってサポートすることが薬剤師にとって重要になっている」と語り、患者ごとの状況に応じた質の高い在宅サービスの提供に意欲を示す。

 一方で、丁寧な訪問薬剤管理指導を実践するため、業務負担は小さくない。個人宅の患者様が大半のため、どうしても移動効率は悪くなる。多数の訪問を抱える薬剤師には訪問時にドライバーを配置しているが、「1日の訪問件数が20件を超える日もある」と負担の大きさを明かす。

 そうした課題の解決策として導入したのが「コネクトレポート」のインターネットFAX機能である。同機能は、訪問薬剤管理指導・居宅療養管理指導報告書を印刷することなく、パソコンやタブレット端末から直接送信先事業所へFAXできるもの。訪問後は薬歴作成、報告書への自動変換、インターネットFAX送信までをそれぞれ1クリックで行えるため、簡便な操作で業務を完了できる。

スクリーンショット

スクリーンショット

 導入前は、その日の在宅業務を終えた薬剤師が薬局へ戻り、報告書を表計算ソフト「Excel」で1件ずつ作成した上で印刷し、FAX送信を行っていた。そのため薬剤師が担当できる訪問件数にも限界があり、手作業による送信ミスも発生していた。

 生田目氏は、「薬局に戻らず外出先から多職種へ報告書を送付できるようになったことで、患者宅への移動時間を活用して薬歴から報告書を作成できる。1日に15~20件の在宅業務を行った場合、約2時間の業務時間削減につながった」と効果を語る。

 また、多職種との情報共有を迅速に行えることも特徴の一つだ。生田目氏は、「連絡を受ける側の負担も考慮し、医療的緊急性が高い場合は電話、そうではないと思われるケースにおいては、チャットもしくはFAX報告書の送付で情報共有と、状況に応じて情報共有の手段を使い分けている。

 その上で、「服薬に課題がある患者については、多職種間で日頃から情報共有し、服薬状況や生活環境に変化があった場合には報告書に記載して送信している。緊急性が低くても重要な情報を確実に届けることが大切」と強調する。

患者宅風景

患者宅風景

 こうした地道な取り組みは、多職種との信頼関係構築にも結び付いている。生田目氏は、「薬剤師が介入する前は服薬アドヒアランスが低かった患者さんが、服薬できるようになり体調も安定したことで感謝の言葉をいただいた」と振り返る。ホスピスに入所した終末期がん患者への対応では、体調急変時に迅速な支援を行い、家族から感謝の手紙を受け取ったという。「コネクトレポート導入によって迅速な対応体制を構築できた意義は大きい」と評価する。

 在宅医療におけるDX推進は、業界全体の課題でもある。生田目氏は、「マイナ保険証は導入されたが、取得できる情報はレセプトデータに紐付いており、病院で処方された薬の情報が反映されるまで時間差がある。在宅医療の現場では迅速な判断が求められるため、参考になりにくいケースもある」と指摘する。

 生田目氏は、創業時から掲げてきた「在宅の患者を断らない医療」の理念を今後も貫く考えを示す。「患者一人ひとりの『その人らしさ』を最重要視しながら在宅生活を支えていきたい」と語り、今後もDXツールの活用による業務効率化とサービス品質の向上を両立させ、在宅医療の充実を目指す方針だ。

クローバー薬局堀之内店(ケアリング)
https://c-medi.co.jp/connectreport/



‐AD‐

この記事と同じカテゴリーの新着記事

HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
医療機器・化粧品
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
研修会 セミナー 催し物
薬剤師認定制度認証機構 認証機関の生涯研修会
薬系大学・学部 催し物
薬事日報
薬事日報 薬学生新聞デジタル
薬業界ニュース解説
薬事キーワード解説
Press Release Title List
Press Release Title List:新製品
行政情報リスト
登録販売者試験・日程一覧
購読・購入・登録
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS