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【抗癌剤「ネクサバール」】添付文書に肝不全、肝性脳症を明記‐因果関係不明も死亡例発生

2009年11月20日 (金)

 厚生労働省医薬食品局安全対策課は18日、抗癌剤の「ネクサバール錠200mg」(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)投与後の肝不全、肝性脳症を添付文書に記載すると共に、関係者への速やかな情報提供を行うよう、製造販売元のバイエル薬品に指示した。因果関係は明らかではないものの、投与後に死亡を含む有害事例が発生したため、注意喚起が必要と判断した。

 ネクサバール錠は、切除不能な肝細胞癌に対する適応追加で今年5月に薬価収載された。今回問題となった肝不全、肝性脳症については、肝癌の悪化によっても生じるため、必ずしも同剤の投与によるものとは断定できない。また、これまでも添付文書で一般的な肝機能障害について注意を促していた。

 しかし、10月末までに同剤投与後の肝不全が7例(死亡6例)、肝性脳症が28例(5例)、併発が1例(1例)発生し、発現が投与から比較的早期だったため、今回の対応に至った。

 添付文書には、肝細胞癌、肝硬変のある患者で肝性脳症が報告されていることを踏まえ、血中アンモニア値等の検査、意識障害等の臨床症状の観察を行うことを盛り込むと共に、副作用欄に肝不全、肝性脳症を明記する。



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