武田薬品は、CD30標的抗体‐薬剤複合体(ADC)「SGN‐35」(一般名:ブレンタキシマブ・ベドチン)の欧州承認申請を行った。適応症は、「再発・難治性のホジキンリンパ腫、再発・難治性の全身性未分化大細胞リンパ腫」で、承認取得時期は2012年度を見込んでいる。
「SGN‐35」は、米バイオベンチャー「シアトル・ジェネティックス」のADC技術を用いて、CD30抗原を標的とする抗体と、強力な合成毒素の「モノメチル・アウリスタチンE(MMAE)」をリンカーで結合させたもの。CD30抗原を発現した腫瘍細胞に取り込ませた後、蛋白質分解酵素によって結合が切断され、MMAEを放出する設計となっている。
武田米子会社のミレニアムとシアトルは09年12月に、「SGN‐35」の全世界を対象とした共同開発契約を締結。両社で実施した国際共同第II相試験の結果に基づいて、武田欧子会社が「SGN‐35」の承認申請を行い、欧州当局から受理された。米国では、シアトルが今年2月に承認申請済み。