
田村社長
日医工の田村友一社長は13日、都内で開いた中間決算説明会で、7月上旬から脳保護剤「エダラボン」の後発品について、サノフィ・アベンティスと共同販促を開始したことを明らかにした。戦略的提携の第二弾として、約1600施設のDPC病院で共同販促を進める。6月にはα遮断薬「セロクラール」の販売移管を受けているが、田村氏は「いずれもサノフィが実績のある脳領域の品目であり、両社の協業を武器にして、11月収載予定の抗認知症剤『アリセプト』に市場参入する足がかりにしたい」と方針を語った。
昨年、仏サノフィと戦略的提携を行い、合弁会社「日医工サノフィ・アベンティス」を設立した同社は、睡眠障害改善剤「アモバン」など、長期収載品の販売移管を拡大している。6月には、利尿剤の「ラシックス」「オイテンシン」、α遮断薬「セロクラール」の販売移管を受け、発売を開始。さらに、6月に日医工が製造販売承認を取得した「エダラボン」について、7月上旬からサノフィと共同販促をスタートさせた。
「エダラボン」の共同販促は、戦略的提携の第二弾としての取り組みで、約1600施設のDPC病院で展開する予定だ。また、サノフィが取引口座を持つ納入先のうち、後発品を使用する約5000軒の医療機関を抽出し、合弁会社の認知度向上や日医工の製品プロモーションを進めていく。
田村氏は「セロクラールの販売移管、エダラボンの共同販促は、いずれもサノフィが実績のある脳領域の品目なので、11月に収載予定のアリセプトに対し、日医工として注力する足がかりにしていきたい」と狙いを語った。
同社は、長期収載品の販売移管を進め、ブランドジェネリック戦略を強化している。昨年12月にMSDから6品目、3月に大日本住友製薬から3品目、6月にはサノフィから10品目を承継。第2四半期決算では、前年比69%増の58億円と大幅に伸長している。