ブリストル・マイヤーズスクイブは、多発性骨髄腫に対する初の抗体医薬の抗SLAMF7抗体「エムプリシティ点滴静注用300mg・同400mg」(一般名:エロツズマブ)を新発売した。
エムプリシティは、骨髄腫細胞やNK細胞の細胞表面に発現しているSLAMF7に結合するヒト化モノクローナル抗体で、レナリドミドとデキサメタゾンの2剤併用による標準療法で十分な効果が期待できない再発・難治性の多発性骨髄腫に対し、エムプリシティを加えた3剤併用で用いる。エムプリシティがSLAMF7に結合すると、NK細胞が認識するためのタグとなり、エムプリシティのFC領域とNK細胞上のFC受容体が結合し、NK細胞による抗体依存性細胞傷害(ADCC)が誘導され骨髄腫細胞が死滅する。
通常成人には、レナリドミドとデキサメタゾンとの併用で、エロツズマブとして1回10mg/kgを点滴静注する。28日を1サイクルとして、最初の2サイクルは1週間間隔で4回、3サイクル以降は2週間間隔で2回点滴静注する。