
活発な議論が交わされた
27日に開かれた日本薬学会第138年会のシンポジウム「遺伝子・核酸医薬品およびDDS開発研究の課題を産官学で協力して考える」では、遺伝子治療薬と核酸医薬品に対する基礎研究者、医療現場からのアプローチが報告された。
大阪大学大学院薬学研究科分子生物学分野准教授の櫻井文教氏は、遺伝子治療薬の開発と薬学研究者の役割について言及した。2012年に先進国で初めて家族性リポ蛋白リパーゼ欠損症の遺伝子治療薬「グリベラ」が欧州で承認、15年には世界初の腫瘍溶解性ウイルス療法剤「イムリジック」、16年には遺伝子導入細胞製品「ストリムベリス」が相次いで認可され、遺伝子治療が現実的になってきた。その後、キメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T療法)の「キムリア」「イエスカルタ」が承認され、大きな話題となっている中、遺伝子治療は新たな段階に入ってきている。日本では承認された遺伝子治療薬はなく、現在バイオベンチャーのアンジェスがHGF遺伝子治療薬を申請中。初の承認となるか注目が集まっている。
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