
経皮吸収型医薬品・化粧品等の研究開発を手がけるコスメディ製薬(京都市、神山文男社長)は、独自の経皮吸収技術を用いたシート型サプリメント「貼るラボ」を開発した。貼るだけで手軽に栄養を補給できるとして、貼るサプリメントは海外で注目を集めているが、日本での開発は初めてとなる。同社では、まず7月中旬頃から自社通販サイトで発売する予定で、小売を含めた販路を順次拡大していきたい考え。
コスメディ製薬は、京都薬科大学薬剤学教室から出発した医薬品系ベンチャー。TTS(transdermal therapeutic system)基礎研究を基盤とし、経皮吸収型医薬品、化粧品および粘着性素材等を開発するなど、皮膚関連製品における開発専門会社として活動してきた。現在、美容業界で話題の貼るヒアルロン酸「マイクロニードル化粧品」(肌に微細な針状のヒアルロン酸を刺して直接注入する)も、同社が世界で初めて開発・実用化に成功した。近年は独自技術による蛋白質、多糖類の高分子薬物のTTS製剤化に加えて、経皮ワクチンの分野にも進出している。

必要な成分を“肌経由”で届ける経皮吸収製剤のパイオニアとして開発したのが「貼るラボ」で、これまでの経口摂取がメインという常識を変える“新感覚サプリメント”といえる。2017年に新設した自社の桂第二工場(京都市)において、国際規格ISO22716(化粧品GMP)に準拠した最高レベルのクリーンルームで製造し、医薬品製造レベルの厳しい品質管理で生み出される。
「貼るサプリ」は、食事や栄養の偏りが気になる人に向けた「ビタミンBミックス」、飲み会や外食が多くなりがちな人に向けた「ハングオーバー」、きれいな肌と体づくりを目指す人に向けた「ビタミンACE(エース)」、多忙な人やエネルギッシュに過ごしたい人に向けた「エナジーミックス」──の4アイテムでの発売でスタートする。
貼るサプリメントのメリットとしては、[1]吸収率が高い[2]24時間じっくり吸収[3]手軽という三つが挙げられる。サプリメントを経口摂取(胃腸で吸収される)するのに比べ、経皮吸収の際は肌から毛細血管に直接吸収されるため、効率よく成分を吸収することができる。また、経口摂取の場合は口にしてから4時間程度で代謝され、体外に排出されるが、「貼るラボ」の場合は24時間かけて、ゆっくりと持続的に吸収される。1日1枚貼るだけなので、手間がかからない。外出先などで飲み忘れがちな人や、錠剤を飲むのが苦手な人に最適。
清潔でよく乾いた、体毛が少ない部位に貼るのが望ましく、胸元など動きの少ない部位がお勧め。1回につき12~24時間程度貼る(ビタミンBミックス、ビタミンACE、エナジーミックスは1日1枚、ハングオーバーは飲酒の予定がある日の朝などに1枚貼る)。内容量は30枚入り(ハングオーバーのみ20枚入り)で、税別希望小売価格2100円。詳細は公式サイト(http://harulab.jp/)。問い合わせは同社サポートセンター(0120-57-1510)