
握手を交わす左からヤマハの藤田氏、イーベックの土井氏
ヤマハ発動機は、北海道を本拠とする国内バイオベンチャー「イーベック」に対し、約5億円を出資し、同社を持分法適用関連会社にすると発表した。イーベックの発行済み株式全体の23%を保有し、筆頭株主に浮上する。バイオベンチャーへの出資は初となる。昨年度から創薬支援事業に参入し、化合物の薬効を調べるスクリーニングを効率化する細胞ハンドリング装置「CELL HANDLER」(セルハンドラー)の販売を開始。両社は戦略的提携も行い、イーベックの抗体作製技術を活用し、抗体産生細胞の中から目的抗体を産生する細胞を特定し、良質な細胞だけを抽出するシングル細胞ピッキングシステムの共同開発を進め、抗体作製の受託サービス事業を強化する。
ヤマハは、二輪車事業が売上全体の6割を占めているが、2016年からスタートした3カ年中期経営計画で「ソリューションビジネスへの挑戦」を掲げ、拡大が続くバイオメディカル研究分野を強化している。電子部品をプリント基板に搭載する産業ロボット用技術を応用し、研究者が試験管に細胞を入れて、化合物の薬効を調べる際に行う細胞ピッキング工程を自動化する機器「セルハンドラー」の販売を開始し、福島医科大学に納入している。
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