アステラス製薬は6日、副社長の岡村直樹氏が代表取締役社長CEOに昇格すると発表した。2018年から社長を務めてきた安川健司氏は代表取締役会長に異動する。4月1日に実施する。岡村氏は、生活習慣病薬などの主力品のパテントクリフを乗り越え、20年度を底に抗癌剤など新薬による成長路線に道筋をつけた安川氏の路線を引き継ぎつつ、成長を加速する「攻め」の経営に取り組む。同日の記者会見で、売上高の約4割を占める抗癌剤「イクスタンジ」の特許満了後の成長製品拡充と、遺伝子治療など新規モダリティへの投資による開発を急ぎ、「持続的な成長を確かなものにしたい」と抱負を語った。
安川氏は、25年度までの中期経営計画の途中の社長交代について、所期の使命であった成長路線に乗せたことから決断したと説明した。いくつかの成長製品を上市し、閉経に伴う血管運動神経症状の治療薬フェゾリネタントを欧米で昨年承認申請したほか、Claudin18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性・転移性胃腺癌、食道胃接合部腺癌の1次治療薬として開発中のゾルベツキシマブが承認申請のメドが立ったことを理由に挙げた。
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