
オリヅルセラピューティクスは、開発中のiPS細胞由来の心筋細胞(iCM)や膵島細胞(iPIC)を移植する臨床試験を2年以内に開始する計画だ。合わせて、低抗原性iPS細胞由来のiCMやiPICの研究も進めており、実用化に成功すれば、細胞の他家移植で必要な免疫抑制剤の投与を最小限や不要にできる可能性がある。同社代表取締役社長兼CEOの野中健史氏は、大阪市内で開かれたインターフェックスウィーク大阪で概要を説明し、「2026年の株式市場上市を目指したい」と語った。
同社は、京都大学iPS細胞研究所と武田薬品の共同研究プログラムの成果を社会に実装するため、21年に設立された。先行して、慢性心不全患者への移植を想定したiCMと1型糖尿病患者への移植を想定したiPICの開発に取り組んでいる。昨年から両品について、臨床試験実施前の最終関門として動物で安全性を確認するGLP-Tox試験を開始した。順調に進めば2年以内に臨床試験を開始したい考えだ。
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